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不倫示談書



不倫示談書とは(代表的な例)

まず例えで説明します。くわしい説明は後述します。

ある夫婦がいるとします。この夫婦の夫Aには妻Bがいるのですが、他の女性Cと浮気(性交渉を持った)をしました。女性Cは、夫Aに妻Bがいることを知っていた、浮気はある程度の期間続いており性交渉を何度も持った、とします。
この場合妻Bは、夫Aと女性Cの両方に慰謝料(損害賠償)の請求ができます。さらに妻Bは、夫Aと離婚することも法律上では可能です。
ですが妻Bは離婚しないことを選択し、女性Cと話し合いました。そして、女性Cは今後一切夫Aと会わない、さらに慰謝料を支払う、と約束しました。

この約束を書面にしたものが、不倫示談書となります。




不倫示談書とは(もう少し詳しい語句の説明)

不貞行為の和解契約書を、一般的に不倫示談書といいます。

不貞行為とは、法律用語で「配偶者としての貞操義務の不履行」となります。つまり、結婚している人が配偶者(夫または妻)以外の他人と性交渉を持つこと、という意味です。

ちなみに判例上(裁判所でこれまでに決められた目安)では、「性交渉を伴わない男女の密会等は不貞行為には該当しない。また、通常、一回だけではない反復した不貞行為が必要とされる。」とされます。あくまで判例ですのでこれが絶対というわけではありませんが、裁判になると不貞行為と認定されるかどうかはこの基準によることが多いようです。

不貞行為は、民法上の不法行為とされ離婚事由(離婚が出来る理由)であると規定されていますし、損害賠償(慰謝料)請求も可能です。

和解契約書とは、他人との間にトラブルが発生した場合に、そのトラブルを解決する目的で、裁判所を介さず当事者間の話し合いにより作成される契約(約束)を書面にしたものです。

ですので結婚している人が配偶者以外の他人と継続的に性交渉を持ってトラブルになったときに、それを解決するため不貞行為の相手に「慰謝料を支払う、さらにそのようなことは二度としない。」という契約(約束)をさせます。

不倫示談書とは、この契約を書面にしたものとなります。




不倫示談書の必要性〜口約束の問題点〜

当事者同士で話し合った結果、謝罪して慰謝料を支払う、今後一切接触をしない、と約束することによりトラブルが解決したとします。

はたして口約束(口頭の契約)だけで安心できるでしょうか?慰謝料の支払いが高額、または分割であった場合に、相手は最後まで約束を守ってくれるでしょうか?
不貞行為を行った相手を言葉だけで信用できますか?

さらには不貞行為ですので、恋愛感情も絡んでいたことでしょう。二度と会わないと言葉で約束したからと言って、本当に今後一切会わない、不貞行為をしない、と信じることができるでしょうか?

ただのその場しのぎでしかなかったり、慰謝料が分割での支払いであれば途中で滞ったり、そもそもそんな約束はしていないと開き直られたり。そのようなことを耳にされたことがあると思います。またそんなつもりがなくても、お互いの理解に食い違いが生じているかもしれません。

残念ながら口約束だけでは安心できないのが実情なのです。

ですので、解決するための条件となる約束を、証拠である書面として残し、約束をきっちり守ってもらうために、不倫示談書の作成が必要となるのです。

なお支払いがある場合はその額が明確になり、記載された支払い額以上に支払いを請求されても拒否できる、またのちのち裁判を提起される可能性がほとんどなくなる、など、不貞行為を行った側にとっても不倫示談書を作成することにはメリットがあります。




不倫示談書に記載する内容

不貞行為にはいろんな事例があります。

一方だけが既婚者である場合や、不貞行為の双方が既婚者である場合もあります。
また同じ会社で働いている場合、今後一切接触しない、との約束ができないこともあります。

事例により記載する項目と内容は異なりますので、以下に多くの場合で記載する項目を挙げておきます。

当事者双方の氏名
   署名押印します。

作成日

事実関係
   示談の原因となった不貞行為の事実関係を明記します。

支払額・方法
   慰謝料の支払いが発生するならその額、いつ支払うか、支払い方法。

禁止する行動
   今後一切の接触を禁止する、などとなります。

支払いを怠ったり、禁止された行動を行った場合の罰則
   この項目は必ず入れましょう。
   この不倫示談書で約束した条件を守らせる心理的強制力となります。

債権債務不存在に関する確認
   この不倫示談書の内容以外に債権債務がないことを記載します。
   つまりこの不倫示談書以外には、「お互いに何かを請求する権利もな
   く、何かを支払う義務もない。」という意味です。
   この項目がないとのちにさらなる支払いを請求される可能性があり
   ます。




ご自身で不倫示談書を作成される方へ

不倫示談書は、ご自身で作成することができます。

示談書作成のプロである弁護士・行政書士が作成した契約書でなくとも、自作の示談書で法律上の効力はきちんと発生します。また市販のひな形でも同じことです。

ただその際は、記載する内容に十分注意して作成するようにしましょう。
示談書は事例と状況に合わせて、記載内容を適切なものにしなければなりません。ひな形はすべての事例をカバーしているわけではありませんので、そのまま流用すれば重要な項目を書き漏らしてしまう危険性もあります。また不適切な条件や文言を記載してしまえば、無効な示談となってしまうこともありえます。記載する項目・文言を整理して、法律的な整合性がとれる示談書を作成するようにしてください。

慰謝料の額が大きな示談、または複雑な内容の示談は、示談書作成のプロである弁護士・行政書士への依頼を検討されたほうが安心です。





ご自身で不倫示談書を作成するのが不安な方

当事務所でも不倫示談書の作成を承っております。

示談書作成の専門家である行政書士が、項目、形式、示談の内容(記載内容)が法律に違反していないか、をしっかりと確認して作成しますので、法律上有効な示談書ができあがります。

さらに作成者として行政書士が署名し、行政書士職印を押印します。士業の署名に職印という形式があることで、相手に不貞行為の示談を行うということをきちんと認識してもらえますし、約束を守る精神的強制力も期待できることがあります。


料金は40,000円となります。
(郵送代がかかる場合でも、郵送代を含みます。
   なお非常に複雑な内容は除かせていただきます。)


もちろんご相談いただいた内容は、行政書士法第12条に基づき、守秘義務を厳守いたしますので、外部に漏洩することはありません。安心してご依頼ください。

ご依頼いただいた場合は、お客様に原案を確認してもらってから了承をいただいた後、正式な不倫示談書を作成してお渡しいたします。

あとは当事者である両者が署名押印すれば、不倫示談書の完成です。


→ お問い合わせ、ご依頼はこちらへ〜ご相談は無料です〜





ご自身で作成した不倫示談書に不安のある方
  相手が作成した不倫示談書を提示された方


ご自分で作成したり、相手方から提示された場合の、不倫示談書の確認、チェック、添削も承っております。

示談の内容が法的に問題はないか、自分にとって不利になる条件(文言)がないか、自分に有利になるような表現はないのか、を確認、チェック、添削、アドバイスいたします。


料金は35,000円となります。
(郵送代がかかる場合でも、郵送代を含みます。
   なお非常に複雑な内容は除かせていただきます。)


もちろんご相談いただいた内容は、行政書士法第12条に基づき、守秘義務を厳守いたしますので、外部に漏洩することはありません。安心してご依頼ください。

ご依頼いただく場合は、不倫示談書をできるだけFaxでお送りください。メールですと原本の確認ができないので、あまりおすすめできません。またその際はそれまでの経緯や、不安な点などもお知らせ下さい。状況に応じて確認、チェック、添削、アドバイスさせていただきます。

なおこちらでご依頼いただいた場合は、作成者としての行政書士の署名・職印の押印はありませんので、あらかじめご了承ください。


→ お問い合わせ、ご依頼はこちらへ〜ご相談は無料です〜





示談書は愛知県全域、日本全国のお客様への対応が可能です

当事務所は愛知県半田市にありますが、示談書の作成は全国にお住まいの方への対応が可能です。

直接お会いできない場合は、お電話・Fax・メール・お問い合わせフォームで状況を詳しくお聞きし、お会いして作成した示談書と同じクオリティの示談書を作成いたします。

ご依頼いただいた場合は、メールで原案を送付し、その後お客様にチェックしていただき、問題がなければ速達にて郵送いたします。




不倫示談書の弱点

完璧な不倫示談書があっても、確実に約束が実行されるわけではありません。約束を守らない方も多くいるのが現状です。

相手が約束を守らずトラブルになれば、示談書はお互いの取り決めを書面に残したものでしかなく、証拠能力はもちろんあるのですが、残念ながら法律的な強制力はないのです。

この弱点について、また相手が約束を守らない場合にどうすればよいか、を説明いたします。

クリックすると、くわしい説明を記載したページへと移ります。


→  契約書の弱点〜公正証書・内容証明のすすめ〜